「最後の授業 ぼくの命があるうちに」

どこかのblogか何かネットの情報で見かけて、Amazonで注文したら翌日に届いたので、一気に読んでしまった。

最後の授業 DVD付き版 ぼくの命があるうちに

最後の授業 DVD付き版 ぼくの命があるうちに

カーネギーメロン大学の教授だったランディ・パウシュが最後の授業を行い、その反響が大きかったので、書籍化されたもの。

この授業を読み、本当にいろいろなことを考えさせられた。また、それらはこの本を読むだけでは収まらず、これからもずっと考え続けていくでしょう。

Dying Professor

彼は1960年生まれの彼は現在47歳。カーネギーメロン大学でコンピューターサイエンスを専門にする教授である。
そしてもう一つの有名なプロフィールは、彼に残された時間は1年もない末期癌の患者である、ということ。膵臓癌に冒され、数多くの転移が発見されており、完治は絶望視されているのである。
その彼が最後の授業を行う。
しかし、その授業では、病気に関する話はしない。
生や死についても話さない。
彼が話すのは、今までにやってきたこと、その中で学んだいろいろなこと、そういうことである。
その中に伝えたいことをちりばめているのだ。

たくさんの素晴らしい言葉

たくさんの言葉は、彼が考えたモノだけではなく、彼が教えてもらったこと、彼の周辺の人が言った言葉などもある。
ちょっといいなーと思った言葉を一つ引用したい。女性同僚が言った言葉で、ランディも「すべての若い女性にふさわしい言葉だ」と言っている。

「ずいぶん時間がかかったけれど、ようやく気づいたの。自分に言い寄ってくる男性がいたら、気をつけることは簡単。彼の言うことはすべて無視して、彼のすることだけに注意すればいいの」

すごいなー!完璧な言葉だ。

授業の目的

と、様々な言葉があるのだが、およそ大学の授業に似つかわしくない気もする。
それもそのはず、この授業の目的には、彼の子供たちへのメッセージが含まれているのだ。
彼にはまだ幼い3人の子供がいる。その3人の記憶に父親の姿を残しておくことは難しい。
彼は、子供に残したいメッセージを、ビデオレター、という形ではなく、父親が社会の中で生きている姿を通して見せる、ということが重要だと考え、この講義を行うことにしたのだ。
そしてその言葉は今や世界中の人たちが聞くところとなったわけで、3人の子供は将来父親がどのような人物であったのかしっかりと認識することが出来るでしょう。

最後の授業

最後の授業の記録を収めたDVD付の方を購入しましたが、映像はYouTubeとかでも見られるらしいです。

自分もCGとかコンピューターサイエンスとかにとても興味があるプログラマーであり、そして最近父親になったばかり。とても考えさせられることが多い本で、このさき何度も読み返すことがあるでしょう。