「江戸川乱歩傑作選」新潮社

読む本が無くなったので、本棚にあった「江戸川乱歩傑作選」を少しずつ読みました。

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)

大体のネタを覚えているモノがほとんどなのですが、終わり方とかほとんど忘れてるモノもあって、初めて読むかのように楽しめた。

以下に掲載作品をまとめておきます。発表年代順に、掲載されていますね。

掲載作品

  • 二銭銅貨」(1923)
  • 「二癈人」(1924)
  • 「D坂の殺人事件」(1925)…明智小五郎初登場
  • 「心理試験」(1925)…明智小五郎
  • 「赤い部屋」(1925)
  • 「屋根裏の散歩者」(1925)
  • 人間椅子」(1925)
  • 「鏡地獄」(1926)
  • 「芋虫」(1929)

乱歩作品のおもしろさ

今回読んで考えたことは、これらの作品を読んで面白いと感じるこのおもしろさは何だろう?ということ。
言ってしまえば、乱歩作品というのは、狂人とかグロい話ばかり。
これを今の時代で面白いと言えるか?といえば、言えないだろう。ただ、それは「公に言ってはいけない」と考えるだけであって、そこを外せば、面白いと感じ、にやりとしてしまうのではないのだろうか。
最近は小説よりも現実の方がモラルハザードが進んでしまい、小説に乱歩作品のような感覚を求めなくなった、と言って片付けることは簡単なのだが、本当にそれだけなのか?と考えると、もっと別の問題が浮かび上がってくるような気がしてならない。
面白く感じた後の行動とかそういうところにヒントがあるような気がする。