「我らクレイジー★エンジニア主義」

本書はTech総研で連載されている「我ら“クレイジー☆エンジニア”主義!」をまとめたものなので、基本的な内容は全てウェブ上で読める。しかしPCの前で長文を読むと疲れるとか、PCの前にいないときに読みたい本としてこういう書籍化はいいと思う。実際自分の場合もこれを読んだのはほとんど風呂の中でした。

我らクレイジー☆エンジニア主義 (講談社BIZ)

我らクレイジー☆エンジニア主義 (講談社BIZ)

ザックリと言ってしまうなら、プロジェクトX、プロフェッショナルのターゲットを技術者に特化したコラム版。しかし、技術者、エンジニアが読者であるTech総研内でのコラムなので、その世界で常識的なことなら普通に解説無しで文章が書かれているのがエンジニアには読みやすくなっている。いちいち「コンピュータとは、」とか「CGの原理とは、」とか書かれてたら読むのも面倒になります。

共通点、相違点

本書ではざっと15人についての対談ベースのコラムがまとめられています。この15人分をどう読むのか?ということで全く見方が変わるような気がする。つまり、このクレイジーエンジニアの15人分の共通点を見出すのか、相違点を見出すのか、である。
私の本書を読み終えたときの印象は「なんでもアリだなー」である。
これは、どういう立場だろうが、考え方だろうが、それを突き詰めることに迷いがない、そういうところだけがやはりクレイジーであり、それ以外は特に共通点などあまり関係ない気がする。人と違うことをやろうが、同じことをやろうが、頭の中で考えてつづけていること、手を動かし続けていることなど、そういうところが止まらない人がクレイジーと言える。

継続力

結局クレイジーであるということは、「継続力」に尽きるのだ。
それが分かっている人は本書を読む必要はない。自分の確信を得ていることに対して全力を投資し続けるべきだ。
そうではなくやっていることに迷いがある自分のような人間が本書を読むと、ケツに火をつく。
ケツに火をつけたければ本書を読もう。読みやすくて火はつきやすい。

リンク集

ウェブの連載ページへのリンクを、本書の掲載順に載せておきました。

  1. 石井裕 .. タンジブル
  2. 石黒浩 .. コピーロボット
  3. 稲見昌彦 .. 光学迷彩
  4. 内山太郎 .. 3次元映像
  5. 大平貴之 .. メガスター
  6. 小濱康昭 .. エアロトレイン
  7. 山海嘉之 .. ロボットスーツ
  8. 清水浩 .. 8輪電気自動車Eliica
  9. 高橋智隆 .. ロボットクリエイター(ロボ・ガレージ
  10. 塚本昌彦 .. いつもHMDつけてる教授
  11. 苫米地英人 .. 天才脳機能学者
  12. 富田拓朗 .. コード・クリード
  13. 八谷和彦 .. ポストペット
  14. 古田貴之 .. morph2、ハルキゲニア02
  15. 由井啓之 .. タイムドメインスピーカー