「模倣犯」(一)〜(五)

タイトルだけは気になっていた「模倣犯」を全て読んでみました。古本屋や近所のBOOKOFFで2巻が見つからなくて新品を買ったり、3巻以降が見つからなくて焦ったりしていたが、結局ちょっと遠くのBOOKOFFで発見したついでに3巻以降をまとめて購入し、読了しました。

模倣犯1 (新潮文庫)

模倣犯1 (新潮文庫)

模倣犯2 (新潮文庫)
模倣犯3 (新潮文庫)
模倣犯(四) (新潮文庫)
模倣犯(五) (新潮文庫)
分量があると、それだけたくさんの事件を起こさないといけないような気がするが、この作品の場合、ページ数に対して決してその量は多くない。
宮部作品には、事件自体の意外性はそれほど重要ではないのだ。この作品で書かれている中心にある事件も、90年代後半当時では衝撃的かもしれないが、その後様々な事件や映画を見てきた目にはそれほど意外性はない。それなのにこの作品を現在においても面白くさせているのは、それに関わる人々の心理描写に他ならない。そして、それこそが宮部作品の醍醐味、と再確認したのでした。
(書きかけ。)