「家族の標本」

またまたはじめて読む作家の本を読んだ。

家族の標本 (角川文庫)

家族の標本 (角川文庫)

柳美里(ゆう みり)の「家族の標本」。
古本屋でほとんど勢いで買った文庫本。
タイトルのとおり、様々な家族を標本化した作品。
一つの家族について3,4ページで書かれていて、すごい密度。しかも結構濃い家族ばかりで、ちょっと読んでは頭を休めないと、とてもじゃないけど、精神的に参ってしまう。
そんな作品をゆっくりと読みすすめた。
いろいろあって、それで普通なのかな、とか思うようになって、最初はきつかった感じも、だんだん、麻痺してきたというか、ゆるくなってきて、自分の中の何かがほどけてきた気がする。
ちょっと見方を変えると、ネタ帳的な使い方も出来る。この考え方を酷いといわれても仕方ないけど、そういう見方もできるということで。
とりあえず彼女の別の作品を読んでみたくなった。