「カクレカラクリ」

森博嗣の「カクレカラクリ」を読み終えた。

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep

コカコーラ120周年記念に書き下ろされた作品。
120周年記念とかいう書き下ろしに森博嗣を選ぶあたりは、どういう意図があるかよく分からないけど、まぁ、それぐらい吸収してエンターテイメントな作品を作ってくれそうではある。
確かになかなか楽しめた。
今までの森作品の読者にとっては若干物足りなく感じるけど、それはコカコーラ120周年記念という肩書きがついているから、より幅広い読者をターゲットにしているからだと思えば納得できる。
理系大学生、高校生、という設定は、入りやすいし、謎(ミステリー)の難易度も低めで、多分誰でも読みやすいと思う。
カクレカラクリ」というこの話のコアを最後まで外さず、そういう話の作り方がしっかりしているのは森氏ならでは。
ただ、、コーラの扱い方がいくらなんでもそれは無いんじゃないかと・・(苦笑)
一体どこの誰が首からコーラをぶら下げてるの・・。エビアンじゃないんだから、開けるたびに炭酸が大変なことに(略)

で、この「カクレカラクリ」、9月13日にTBSでドラマが放映される。
http://www.tbs.co.jp/kakurekarakuri/
キャスト名とか見ると、役名が変わっていて、微妙にアレンジが加わっているっぽいので、それがどのように変わっているかが、ちょっと楽しみ、ちょっと不安。
だって、「磯貝機九郎:SUGIZO」って何ですか、これは。。
あまり期待せずに見ることにしよう。
以下はドラマの感想。
後日、テレビドラマを見たのだが、正視できないほどのヒドい出来。
森博嗣のテイストを初映像化!というレベルの話ではなく、エンターテイメントな普通のドラマとしても見ていられない。
なんじゃこの脚本は。。
まぁ、役名とか変わっているし、「原作とは別物」というアピールなんだろうけど、じゃぁ、なんで原作が必要なの?と思う。
トリックも人物描写も原作とはかけ離れてしょうもないものになっているし。
「原作→ドラマ」という流れはあっても、「ドラマ→原作」という流れが起きないであろう時点で、メディアミックス展開は破綻している。。
これでいいのか?コカコーラ。